金庫が開かない時に金庫解錠を業者に頼む前にやるべき事!
【前書き】
大切なものをしまってある金庫がある日突然開かなくなった・・・
本当に困りますよね。
専門の業者に頼むのが一番の近道ではありますが、見積もりを取ったり、実際に
作業をお願いするとなると費用も掛かりかなりのロスです。
久しぶりに金庫を開けるときなど、意外な見落としで開けられなくなってしまっている
パターンもあるようです。
そんないざという時の為に、業者に相談する前にまずできることを確認しておくと安心です。
金庫の種類ごとに、開け方やトラブル時の対処法などをみていきましょう。
【金庫のタイプと開錠ポイント、開かないケースの解決案】
≪ダイヤル式金庫≫
金庫の中には数多いタイプがありますけれど圧倒的に利用されているのがダイヤルタイプの金庫だと言えます。
ダイヤルタイプの金庫というのは、簡易的な南京錠などや郵便BOX等でも使われる事があり意外と身近なものと言えます。
あらかじめセットしたナンバーにダイヤルを左右に回して合わせて、これらのプロセスを何回か積み重ねることにより開錠するわけです。
指定された暗証ナンバーを把握している人物であれば、誰であっても操作する事ができてしまうことからご家族であったり勤め先などという複数
によって金庫を共有する事が可能なのもダイヤルタイプ金庫の持ち味だと言えます。
しかしながら、ダイヤルタイプのマイナス点も存在します。
ダイヤルを頻繁に回転させるという観点から操作の頻度が多く、回転させている間に何回ナンバーを合わせたか分かんなく成ったり少しの間違いでも開錠出来ない事もあって、繰り返している間に開錠する事が不可能になったといった問題も沢山あると言われています。暗証ナンバーが正しいにもかかわらずダイヤルタイプの金庫が開かなく成った時には、ダイヤルのまわし方に注意し実行してみた方が良いです。
それでは、ナンバーのセットに注意が求められるダイヤルタイプ金庫ではありますけれど、いままで、支障なく使えていた場合であってもまさかの時の為に開け方を確認しなおしておいた方が良いでしょう。
例えば、開錠の為の暗証番号が
【右:18番/3回 左:42番/4回】
とします。
これは、ダイヤルを「右回りに18を3回セットし、左回りに42を4回セットする」ということですが、具体的なイメージは、
「右(時計回り)に18を2回通り過ぎるように回し、3回目を18でストップする」
「左(反時計回り)に42を3回通り過ぎるように回し、4回目を42でストップする」
という操作の組み合わせです。
この際肝要なのは、それぞれ右回転、左回転で最終的な操作の時にピッタリ合う場所で止める事です。もし、誤って決められているナンバーを通過してしまったとしても、反対に回転させて戻るとミスってしまいます。このような場合は初めからやり直しになって、右回転を5、6回以上ダイヤルを回転させるとリセットされ、初めからの操作に戻る事が可能になります。
ところで、久々にダイヤルタイプの金庫を開けてみる時などに何気に気に成りますが、「何番からはじめることが良いのか」といった問題が発生します。ダイヤルを1度0にやり直してその後はじめるのか、暗証ナンバーの一番初めのナンバーにダイヤルを合わせてから開始すことになるのか忘れてしまいがちで、残念なことにピント外れの操作を行なっている人も大勢いるようです。これらのトラブルにおいては「何番から初めても良い」というのが正解だと言えます。ダイヤルを何処の位置より回転し始める事は、とくに重要ではありません。本来ダイヤルがあった場所より、最初にあったナンバーへ回転し、それが一回、と数えられるという訳です。ダイヤルタイプ金庫のケースでは、急がずキッチリとコントロールする事がポイントだと言えるかもしれません。
≪テンキー式金庫≫
旅行の際に部屋にあるセーフティーボックスや、日帰り温泉で貴重品をしまっておく金庫などでもおなじみなのが
このタイプの金庫です。
テンキー式金庫は、パソコンのテンキーのように0~9までの数字と操作に必要なその他のキーを合わせて12個ほどの
ボタンがついているものが主流で、最初に任意で決めた暗証番号で開錠することが出来るプッシュタイプの金庫です。
ダイヤル式と比べると、手順が簡単で暗証番号さえ忘れなければ容易に開けることが出来ます。
テンキー式金庫には暗証番号をプッシュするだけで良いタイプと、暗証番号の入力と鍵による開錠が必要なタイプがあります。
基本の開錠の手順は、
①鍵を挿す
②暗証番号をテンキーで入力する
③鍵を回して扉を開ける
(テンキー入力の場合は②のみ)
ここでは正しい暗証番号を入力しても扉を開けられない場合にはどのようなパターンがあるか挙げながら、
対処方法をご紹介していきます。
鍵の有る無しどちらのタイプにもおおよそ同じ方法で対応できます。
★暗証番号入力の際通常鳴るはずの電子音がしない、ボタンのライトが点滅しない
一般的なテンキー式の金庫の場合電池により稼働するものが多く、開錠の際に何らかの電子音(ピッというような)がしたり
ボタンをプッシュした際にライトが点滅するものが多くあります。
操作の際にこの電子音がしなかったり、ライトの点滅が無い場合には電池切れによる操作不能状態であることが
考えられます。
通常、テンキー式の金庫では暗証番号の入力で開錠をする際に電力が必要となるため、電池が切れる1年~1年半ごとに
交換の必要が出てきます。商品購入時にすでに電池が内蔵されている場合もありますが、多くはテスト用の電池であるため
残量が十分でない場合もあります。
早々に、電池切れで操作できない状況が起きないとも限らないので、購入後はまず新しい電池に交換しておくのが良いでしょう。
★暗証番号はわかっているが、操作ミスで何度も入力を繰り返してしまった
防犯効果の高い金庫の場合、一定回数を超えて間違った暗証番号を入力した場合に自動的にロックがかかってしまう金庫があります。
不正にロックを解除されることを防止してセキュリティーを強化する目的のこのシステムは銀行ATMや携帯電話のロック解除でも知られています。
誤入力の繰り返しによりロックがかかってしまった場合には、慌てずに2時間程度一定の時間を置いてから再度チャレンジしてみましょう。
このタイプの金庫は多くの場合、一定時間を経過することでロック状態がリセットされ、操作が可能になる仕組みとなっています。
★電池残量は十分だが開錠できない
暗証番号の入力の際の電子音や、テンキー部分のライトの点滅があり電池残量はあるのに開錠しないという場合、
金庫内部でなんらかの異常や故障が発生しているパターンが考えられます。
また、しばらく使用していなかった金庫を使用する際に古い電池をそのまま放置していて液漏れを起こし故障の原因と
なっていることも考えられます。
電池の液漏れが原因で登録してあった暗証番号のデータが消去されてしまうこともあり、その場合可能であれば暗証番号を
再設定した上で開錠を試みてみましょう。
金庫の内部構造や、システムの故障で開錠が出来なくなってしまった場合には自分で解決するのが難しいことがほとんどなので
鍵の専門業者やメーカーへの相談で対応してもらうのがお勧めです。
≪マグネット式金庫(マグロック)≫
マグネット式金庫は、磁石で出来ている鍵に時期のパターンを記憶させそのパターンを照合して開錠させるタイプの金庫です。
キーを差し込んだり、マグネットキーをかざすだけで開錠することが出来るので誰でも簡単に操作することが出来ます。
通常であれば、錠前部分にマグネットキーを当てたり、マグネットキーを差し込むだけで簡単に開けられるはずの
マグネット式金庫ですが、万が一開かなくなった場合、原因は磁力が落ちていることが考えられます。
本来であれば磁力は半永久的であるとされていますが、使用環境によっては磁力の低下や磁気が劣化してしまっている可能性もあります。
100均やホームセンターなどでも手に入る、「強力マグネット」を使用し、磁力の落ちたマグネットキーをくっつけることで
復活するというケースもあるようです。マグネット式金庫のトラブルの際には、試してみる価値がありそうです。
それでも、金庫が開かない場合には、鍵の専門業者や、メーカーへの相談で対応してもらうのが良いでしょう。
≪指紋認証式金庫≫
スマートフォンのロックや、銀行ATMの認証などでも目にする機会が増えてきた「指紋認証」。
自分自身の体の一部であり、唯一のものである指紋がカギとなるので、セキュリティーの高さでは一番と言っても過言ではありません。
指紋認証式の金庫は業務用であることが多いですが、近頃は防犯意識の向上で一般家庭でも使用されるケースが増えてきました。
そんな高い防犯効果が期待できる指紋認証式金庫ですが、登録したはずの指紋で開錠できないトラブルにはどのような対処方法が
あるでしょうか。
次の点をチェックしてみましょう。
★電池切れを確認する
テンキー式金庫と同様、指紋認証金庫も電力を使います。金庫を操作する際に「ピッ」という電子音がしたり、ライトが点滅する
タイプがほとんどです。
音やランプの反応が無く通電している様子が見られない場合には電池切れの可能性があります。
こちらも、購入時の電池をそのまま使い続けることの無いよう、新しいものに変えておくことをお勧めします。
★電池を入れたまま使用せず、長い期間放置した
これも、テンキー式金庫と同様です。古い電池の放置は、液漏れなどで内部構造の故障を招く恐れがあります。
電池を長期間放置した後に作動しない場合には故障が考えられるため、メーカーや専門業者への相談が必要になります。
★指の汚れがあったり、ひどい乾燥などで荒れていないか?
指紋認証式金庫は、指紋の形状を見分けて開錠する仕組みです。
手指の汚れや荒れ等、指紋が正確に読み取れない状態では開錠することが出来ません。
指の状態を確認し、汚れている場合には手を洗ってから再度チャレンジしてみましょう。
手を洗った後の水気が残っていたり、指がふやけている際にはそれが原因で反応しないことも
あるようなので、乾いたタオルでしっかりと水気をふき取り指のふやけや荒れの状態も
確認するようにしてみてください。
★認証部分が汚れていないか?
指の汚れ同様、認証部分の汚れによっても指紋が正確に読み取れなくなってしまいます。認証部分は非常に繊細なので、
ほこりや、指の油分等の汚れがそのままにならないよう都度確認するようにしましょう。
★怪我などで指紋そのものの形が変わっていないか?
怪我でかさぶたがあったり、血豆が出来ていたり、皮がむけてしまっている状態では指紋を正確に読み取ることはできません。
例えば、仕事上怪我をしやすい指や、荒れやすい指などがあらかじめ分かっている場合には登録する指を選ぶ際にも
考慮することをお勧めします。
代表的な鍵の種類と共に開錠方法や、開かない場合の対処法についてご紹介させて頂きました。
ご自身で出来る対処をしても、どうしても鍵が開かない、故障でどうにもならない、そのような場合には
専門の業者に依頼するのが良いでしょう。
【金庫の開錠を鍵の専門業者に依頼する際の料金】
普段あまりお世話になる機会のない鍵の専門業者。
気になるのは、開かなくなった金庫の鍵開けにかかる料金ですよね。
金庫のタイプや、何が原因で開錠できないのかにより料金は幅広く設定されており
また業者により違いがあります。
ここでは、一例をご紹介したいと思います。
≪鍵のみで開けるシリンダー式金庫の鍵が無い場合≫
・・・4000円~
≪ダイヤル式金庫の番号を忘れた場合≫
家庭用金庫3枚座の場合・・・4000円~
家庭用金庫4枚座の場合・・・11000円~
≪テンキー式金庫の番号を忘れた場合≫
・・・8000円~
≪金庫の鍵の作成≫
・・・8000円~
どの業者もどんなに安くても平均で8000円以上はかかる印象です。
ご紹介したのはほんの一例で、業者による料金の違い、金庫のタイプ、大きさ、家庭用か、業務用かなど
様々な要素により変わってきます。
中にはタイプによって開錠に40000円ほどの料金がかかる場合などもありますので、依頼の前にしっかりと
内容を相談し、料金の確認をすることが必要です。
自宅に来てもらう場合の出張料が別で係る場合もありますので、ご注意ください。
【後書き】
いかがでしたでしょうか。
緊急の事態に備えて、相談のできる業者選びの為に日ごろから情報収集をしておくと良いかもしれませんね。
大切な財産を守るための金庫について、使用方法や、もしもの時の対処法、鍵の管理などについて
改めて考えるきっかけにして頂ければと思います。